人工関節|千葉の整形外科・リハビリ|南洲会勝浦クリニック

artificial joint

人工関節

人工膝関節置換術とは

人工膝関節置換術とは、変形性膝関節症や関節リウマチなどによって傷んだ膝関節の表面を取り除き、人工関節に置き換える手術です。
金属とポリエチレンでできた人工関節がそれぞれ骨と軟骨の役割を果たし、関節のように滑らかに動きます。
関節の痛みが取れることに加え、きれいな歩行、外出、旅行、趣味やスポーツの継続などが可能になることで、患者様の生活の質が向上します。

ただし、人工関節の耐久年数は、患者様の状態によって約15~20年。
耐久年数を過ぎた人工関節を取り換えるためには再手術が必要です。 
そのため、これまでは比較的高齢の方に手術が行われる傾向がありましたが、最近では、より快適で質の高い生活をおくるための一手段として40代、50代の若い患者様でも人工膝関節置換術を受ける方が増えています。

人工関節の手術は、交通事故など緊急の場合をのぞいては手術の時期を選ぶことができますので、十分な時間をかけ、家族や医師と相談したうえ、患者様自身が納得し手術を決定してください。

人工膝関節置換術の流れ

まず、皮膚を切開し、疾患のある膝関節の骨の損傷面を取り除きます。その後、関節表面を削って面を整え、代わりの人工関節を設置します。
人工膝関節部分置換術も同様です。

人工膝関節置換術後について

手術後、歩けるようになるまでには個人差があります。早い方では、手術の翌日や翌々日に歩くことができる方もいます。
また、退院はおよそ術後2~4週間後、歩行の回復が十分になりましたら、日常生活に戻ることができます。
念のため、2ヶ月間ほどは転倒防止のために杖の使用を推奨します。

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人工膝関節部分置換術とは

人工膝関節部分置換術とは、膝関節全体ではなく、傷んでいる側だけを人工関節に置き換える手術です。

膝関節の片側のみが痛い、膝をしっかりのばすことができる、O脚やX脚の程度が軽いといった場合に、この手術の適応となります。

膝関節全体を置き換える全置換術に対し、半分程度の大きさの人工関節を用いるため、皮膚の切開や組織の切除量が少なくなり、体への負担が減るというメリットがあります。

ただし、この手術ができるのは限られた医療機関のみです。
「人工膝関節部分置換術」用パーツはジンマーバイオメット社しか提供しておらず、他社のパーツを使用している医療機関では行えない術式だからです。

当クリニックは人工膝関節部分置換術ができる限られた医療機関のひとつとなっています。

患者様の症状などによっては行えない場合があります。希望される場合には、適応や効果、リスクについて、担当の医師と十分に話し合ってください。

人工膝関節部分置換術後について

退院はおよそ術後1~3週間後です。
全置換術よりも入院期間が短くすむことが多く、早期の回復や社会復帰が期待できます。

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人工関節手術支援ロボット
「ROSA Kneeシステム」

医療法人社団南洲会 南洲会勝浦クリニックではより安全・安心な人工関節置換のため、米国ジンマー・バイオメット社の人工関節手術支援ロボット「ROSA Kneeシステム」を房総地域で初めて導入しました。(千葉県では2台目)

ROSA Knee は RObotic Surgical Assistantの略で人工膝関節置換術にて執刀医のサポートを行う手術支援ロボットです。
ROSA Kneeシステムは六軸多関節ロボットアームと光学カメラユニットに分かれており、膝の位置を正確に把握し、人工膝関節を置換するための骨切り量を0.5mm単位、0.5度単位で微調整が可能となります。
これまでこの部分は執刀医の経験や技術、感覚に委ねられていたのですが、ロボットを活用することで人工関節が安定する適切な位置をリアルタイムにパネル画面で確認しながら修正を加えることもできるため、熟練度に関わらず、良好な手術が期待できます。

手術支援ロボットの活用によって、手術の精度が担保されることで、より少ない侵襲で患者様の負担軽減につながる手術が可能となり、術後の患者様の満足度の向上および人工膝関節の長期耐用性が期待されます。